サービス業歴約30年が教える気配り上手になる方法④コミュ力をつけると有利

コミュ力…コミュニケーション能力があった方が気配り上手になるには有利である。
とは言え、これには向き不向きや性格が大きく関わってくるので、無理はしなくてもいいと思う。出来ない!と思った方は、最初の「観察力」に磨きをかければ良い。
これは最初に気配り上手な人の特徴でもある「言葉の使い方がうまい」にも関係してくるので、一緒に説明していこう。
コミュ力には勇気が必要
コミュ力には絶対的に勇気が必要になってくる。初対面でも話せる勇気、通りすがりの人にでも声をかけられる勇気、手助けしたいと思った時にすぐに行動できる勇気などなど。

そして、これらを苦手とする日本人は多いのではないか?
だからこそ、ここを磨けば気配り上手の上級者になれるのではないかと私は思う。
頭では分かっていてもいざとなると実践出来ない人がかなりいると思う。
電車で席を譲りたいと思っても声をかけられない、初対面でうまく話せず当たり障りのない話だけして別れてしまう、困っていそうな人に声をかけられたのに無言で立ち去ってしまう。こんな経験をした人は多いのではないか?
個人情報やら通りすがりに犯罪に巻き込まれる今の社会では仕方ないとも言えるが。
それでも、ちょっと勇気を出して声をかける事で社会は広がると思っている。実際、私自身も元々は人見知りな子どもだった。今でも「友達」と言える人はほぼいない(笑)。ただ、毒親の顔色を伺って生きていた為、空気を読む事はうまかったので勇気を出して行動してみた。それからは学校でも職場でも一目置かれるようになった。
「よく分かったね」「何でして欲しい事が分かったの?」「仕事や早くて助かる」などの言葉をかけて貰えた事で、自己肯定感ゼロの自分からも多少は抜け出せた。
困っている人を見かけたら、ちょっとだけ勇気を出して声をかけてみよう!そこから何かが変わるかもしれないから。
コミュ力が必要なわけ
①で書いた観察だけでは分からない事は、はっきり言えば聞いてしまうのが早いからだ。
ただ、ストレートに聞くより何気ない会話から引き出せた方が相手にもあやしまれず、何かした時に「あれ?こんな事、教えたっけ?」と相手の喜びは大きくなる。
では具体例として、会社の上司の家族構成や好みの色を聞き出してみよう!

いつも素敵なネクタイをしてますけど、ご自分で選ぶんですか?

いや、妻が選んでくれるんだよ!

奥様、趣味がいいですよね!いつも選んでくれるなんて仲が良くて素敵です。きっとお休みの日は夫婦でデートとかされるんでしょうね~

いや~まだ子どもが小さいから、近所の公園に行くくらいかな
こんな調子で会話から引き出していく。
これを「ネクタイは奥様が選ぶんですか?」と聞けば、もし独身だったら気まずい空気になる。センスなどを褒めつつ、相手を立てながら会話していけば楽しい会話の中で情報収集まで出来る。
もう一つのテクニックとしては、少し自分の事を話してから問いかける方法がある。
いきなり「好きな食べ物は何ですか?」と聞くより「私はラーメンが大好きなんですけど、〇〇さんは何が好きですか?」と聞いた方が、相手もすんなり答えてくれる。
自分の事は全く話さない相手に何か聞かれても、あまり答えたくないと思う。
身に着けているもので自分好みの色やデザインがあったら、「そのカバンの色、大好きな色なんです!〇〇さんもお好きなんですか?」と話しかければ、好きな色なのか他に好きな色はあるがデザインなどが気に入ったから買ったのか…などを答えてくれるはず。
より具体的な情報を集める為には、やはりコミュ力は高い方が有利だと思う。
コミュニケーションには言葉の選び方も大事!
情報を得る為にも(仲良くなる為でもあるが)、相手から良く思われた方が得である。
よく聞くかもしれないが、「大丈夫?」と人に聞くのはどんな状況かにもよるが、あまりいただけない。

具合が悪そうな人に「大丈夫?」、仕事が大変そうな人に「大丈夫?」と聞いても、大抵は「大丈夫です」とかえってくる。本当は大丈夫じゃないのにだ。
もし具合が悪そうな人がいたら「顔色が悪いけど、熱でもある?」とか「ちょっとつらそうだけど、どこか痛いところでもある?」と具体的に声をかける。
そうすると「熱はないけど、少し喉が痛くて」とか「昨日、寝不足で」と相手が答えてくれる可能性が大きい。
仕事が大変そうな時は「特に今は急ぐ仕事がないから、何か手伝える事があったら言ってね」や「資料くらいなら手伝えるから、いつでも声をかけてね」などと話しかけた方が良い。
もっと先をいくなら、その人(人たち)が何の仕事をしているか観察したり、会話から引き出した上で自分が出来る事があったらやっておいて、「この資料、自分の仕事で作ってみたけど必要なくなったから使えるなら使って」と渡してあげよう。
あくまでも「やっておいてあげた」ではなく「たまたまあるけど」という態度が大事。
相手だってそれは分かってくれるし、それが仲良くなるきっかけになるかもしれない。
コミュ力の高い人はこの言葉選びが上手なので、相手に気を遣わせる事なく気を配る事が出来るのだ。
しつこいようだが、ここで自分がやってあげた事に満足する人間は気配り上手とは言えないのを覚えておいて欲しい。この時、「〇〇さんが少しでも楽になって良かった」と思い、寝不足だと答えた人にそっとコーヒーを差し出せる人になれたら嬉しい。
