AIやロボットに負けない!人間にしか出来ない常連を作る接客の仕方

レストランで注文をきく店員と女性客2人
kazuki

色々な職種を経験したが、ほとんどがサービス業。洋服とものづくりも好きだから専門学校で洋裁の資格も取得したが、仕事としては接客の方が向いている事に気づいた。

学生時代のファストフードに始まり、高級クラブ~スナックの水商売まで。とにかく接客が楽しくて仕方なかった。

ファストフードで私目当ての常連がついたくらいで。会社で貰った割引チケットをくれるおじさんもいれば、お昼に弁当(5~6個も)を差入してくれた弁当屋のおばちゃんなど。一緒に働くバイトの子たちもビックリな状態!

水商売の時はそこそこ地位が上の方から指名を頂くことが多かった。そして某有名ホテルの副社長から秘書にスカウトされたり、有名企業の部長から新入社員教育をして欲しいと頼まれた事もあった。

そんな私が教える接客方法。どんどんデジタルに侵略されていく世界だが、まだまだ機械には負けたくない!と思う方、企業、店の方、ぜひ一読をm(__)m

マニュアルも大事だが、自分流にアレンジしよう!

マニュアル通りの接客ならロボットでも出来るから、将来的に全部ロボットでいいじゃん!という話になる。病気や都合で休むことも無ければ、文句も不平も言わないし、導入していまえば日々の人件費もかからないのだから。

私がファストフードでも常連がついた理由の1つに挨拶があった。マニュアルでは一律「いらっしゃいませ」かと思うが、朝方で会社に行く前にコーヒーを買いにくる方には「おはようございます!」と声をかけ、商品を渡した後には「ありがとうございます。いってらっしゃいませ」と言っていた。

日曜日で仕事が休みだと分かる方には「いいお天気ですね、これからお出かけですか?」などと声掛けしたり。

飲食店でも服の販売などでも気を付けていたのは、お客様の言葉を訂正しない!ということ。例えば「ご飯ください」という方に「ライスですね」と言わず「ご飯ですね」と確認するのだ。服でも年代によって言い方は変わってくるものが多いので、年配の方が「とっくりのセーターはない?」と聞かれれば「とっくりのセーターならこちらですよ」と答える。これをわざわざ「タートルネックですか?」などと訂正するのは失礼だし、お客様が恥ずかしい思いをする。

アパレルショップでの対応で、みんな似た様な高い声で「いらっしゃいませ~」と言い、ちょっと服に触れば「それは新入荷で…」と声をかけ、購入した商品を持ってお客様を店頭までお見送りする、という店が多い。そして、よくテレビなどでもこの対応を嫌がる人が多いのも周知の事実である。

その結果、特に大手などでは販売員を減らして、声掛けなどもない店が増えている。それでも小さい規模の店では前述のような接客が多い。

どちらも良い点悪い点があるのではないか?と私は思う。

販売員が少ないとサイズが分からない、商品の在庫があるか知りたい時などに店員を探すのが大変である。サイズ表などが提示してあっても、海外サイズなどで分かりづらいものも多く、自分のものならともかくプレゼントなどだと困る事もある。

私が思うには両方のいいとこどりするのが1番ではないかと。適度な販売員はいて困った時などはすぐに聞けるが、過度な接客はしない店。

マニュアルにあっても店頭までの見送りを「ここでいいよ」とカウンターで断られたら、「そうですか?それではこちらで失礼致します。ありがとうございました」で良いのだ。

声掛けのタイミングをある程度見ていたら分かる。商品を持ってキョロキョロしていたら「ご試着ですか?」と声掛けすれば、「はい」と言われたり「これのLサイズはありますか?」など聞いてくれるのだから。

ある程度の時間、店で色々と商品を見ているお客様がいたら初めて「何かありましたら、言ってくださいね」程度の声掛けする。それで「大丈夫です」と言われれば、ゆっくり見たい方なのだと判断し、その時に何か聞かれれば、そこからお客様について接客する。

コンビニやスーパーなどでよく思うことなのだが、「袋、いりますか?」の問いはいらないと思う時が多々ある。レジ前でエコバッグを取り出しているのに聞かれると「ん?」と思ってしまう。私の場合はいる時は最初に「袋をください」と言うし。エコバッグを明らかに持っている人に聞く必要あるんだろうか?お客様を見て何も持っていなくて何も言って来なかった時のみ確認すればいい事だと思うのだが。誰に対しても聞かようなマニュアルがあるなら、それもどうかと思うので変えていって欲しい。

このようにマニュアルをベースに自分らしい接客にアレンジしていくことが自分のお客様を作るコツの1つ。

お客様の顔や好みを覚える努力をしよう

これに関してはその人の記憶力の問題もあるが、サービス業の基本でもあるので、覚える努力は絶対すべきである。

幸い私の場合は好きなこと、仕事関連の記憶力だけは良いので、1度来た方の顔や購入したもの、飲食なら頼んだメニュー、前回はいつ頃来たか、名前が分かれば名前、アパレルならサイズなど…は、」ほぼ覚えていた。他の従業員が接客した人でも、手が空いていて見ていれば覚えているケースも多かった。

ファストフードの時も1度接客したら好みは覚えるので、コーヒーには砂糖2つでミルクなしとか、いつもアイスコーヒーのLでブラックとか。そういう方たちは毎回「ミルクいらないから砂糖2つくれる?」などと言わなければいけない。

私の場合、2度目から言われる前にその通りに準備するので、砂糖2つにミルクがないトレーを見てお客様はにっこりしてくれる。そして次からは私には言わなくていい事が分かり、私がいるカウンターに来てくれるようになる。

覚えるのが苦手な人はとにかくメモをして覚えよう!スマホのメモ機能も良いが、手できちんと書くのが1番記憶に残ると私は思っている。

実際に水商売の時に一緒に働いていた黒服(お客様を案内したりするボーイ)で、常に小さな手帳を持ち歩いている人がいた。そこにはお客様の特徴、何人で来たか、お酒は何を頼んだか、誰を指名したか、職業など分かった事は全てメモしてあった。

その彼は自分があまり記憶力に自信がないから、と言っていて凄い努力して覚えていた。その代わり、彼への信頼はホステスの中でも1番だったのは間違いない。

彼のお陰で指名に繋がるケースも少なくなかった。1度目の時には好みのホステスに当たらず指名を無かった人も、彼なら誰が接客についたか覚えていてくれるし、お客様が帰る時に必ずどんな子がタイプかさりげなく聞いておいてくれるのだ。だから、2度目はお客様の気に入りそうなホステスを選んで紹介してくれる。お客様は好みの子を見つけられるし、ホステスは指名が貰えるし、店の常連にもなってくれるから言う事ない!

アパレル販売の時は前回購入した商品から好みも分かってくるし、購入した商品を覚えていれば、それに合わせたコーデも提案出来る。例えば前回ベージュのカーゴパンツを購入した方が「今日はスウェットかセーターを買いたくて」と来店したとする。その人に合ったサイズを勧めるのは当然だが、「この間購入して頂いたカーゴにも合いますよ」と勧めれば、お客様も覚えてくれていた喜びもあり、コーデのしやすさもあって購入してくれる率はアップする。

何よりも覚えてもらっている、というのは「特別感」に繋がるのだ。

お客様の立場になって常に考えよう!!

自分が客だったら何をしてくれたら嬉しいか、逆に何をされたら嫌なのかを考える。

もちろん人それぞれ性格も好みも違うので、絶対ではないのだが…。

まずはお客様をよく見て、どんなものが好きなのか?どうしたら喜んでもらえそうか?をとにかく考えるのだ。

居酒屋のホールをやっていた時によく褒められたのは「絶妙なタイミングで来てくれるよね」と。どういう事かと言うと、食事や飲み物を運んだりする時に色んなテーブルの様子を見ながら行くのだ。その時に「あっ、そろそろ飲み物が無くなりそう」とか「つまみが無くなってきたな」というテーブルがあれば、運んだ帰りなどにそのテーブルに「何か追加オーダーありますか?」と聞きにいく。

ついでに空いた皿なども片づけていったりするし、オーダーに悩んでいる方にはそれまでの注文の傾向をみて「これなんかどうですか?」と勧めたりもする。

要は「すみません」や「お願いします」などのお客様から声を出さなきゃ来ない、ボタンを押したりしないと来ない店員より、楽だしお客様も嬉しいのだ。

飲食店の時は自分の中で「お客様に呼ばれる前に行く」と気を付けていた。大抵のお客様から「香月さんがいると、いちいち呼ばなくていいから好きなんだよね」「いや~今日は君のお陰で楽しかった」などの嬉しい言葉をもらえた。

この接客は絶対にデジタル世界でも無理だと思っている。

対応の仕方もお客様に合わせて臨機応変に変える。これはマニュアルの件にも関わってくるが、全てきっちり敬語でなければいけない、という事はないのだ。

かと言って、なれなれしいのもどうかと思うので、相手の雰囲気をつかみつつお客様によってはフレンドリーに話したりもした。

飲食店のオーダーでも3人のお客様に1皿4個のコロッケだとしたら、一応、店に確認して出来れば3個にしたり。値段がレジで変えられないのなら、その分はサラダやフライドポテトなどの量を少し増やすなどしてみる。

これは店によっては出来ない!という所もあるだろうが、もしお客様に頼まれた時に最初から「それは出来ません」と言うより、「一度、上の者に確認してみますね」と言った上で「申し訳ありません。そういう事は出来ないとの事です」と謝った方がお客様の気持ちが違ってくる。

お客様の立場になって出来る限りのことをする、これがサービス業だと思う。

人間だからミスはする!した時の対応が大事なのだ

オーダーを間違えたり、何かミスすることは誰にでもある。その後の対応で次に来てくれるかが決まってくるのだ。ミス後の対応が良くて常連になってくれる事も少なくない。

当たり前だが、とにかく謝る。自分のミスは店のミスだし、誰かのミスも店全体のミスなので「厨房のミスで」とか「アルバイトなんで」という言い訳は絶対にしてはいけない

誠心誠意、謝る。そして、なるべく早くそのミスをカバーした上で、出来ることならプラスαのサービスが出来たら良い。飲食店なら食後のデザート、お客様がお腹いっぱいそうなら次に使えるサービス券など。

それでも怒って帰ってしまうお客様は忘れよう!(笑)

他のお客様に対して、その嫌な感情を引きずったまま接しては申し訳ないので、「ああいう人もいる。仕方ない!」と言い聞かせて忘れる事だ。

お客様からの注意やお叱りは自分と店が良くなる為に必要!

はっきり言って「お客様は神様」とは全く思っていない。来てくれて購入してくれて感謝はいっぱいするが、神様ではないのだ。

だから俗にいう「クレーマー」に対してはしっかりとした態度で対処するのが良いと私は思っているし、そうしてきた。

そこで1度でも言うことを聞いてしまうと、その後もクレームは続くケースが多いからだ。

注意やお叱りとクレームは違う。そこを間違えてはいけない。

「料理が冷めてるよ」は注意だから、きちんと謝って料理を取り換えるか次から気を付けるべきこと。自分でも他の人でも従業員の態度が悪かったら、不快な思いをさせた事を謝り、その人に注意するか店長などに言って注意してもらおう。

常識の範囲内の待ち時間に対して「遅い」と文句を言ったりするのはクレームになる。そういう時はただ謝るのではなく、どうしてまだなのか…調理に時間がかかるから、お客様が多く順番に作っているため時間がかかっている、などの説明する。それでも何度も文句言うようなら「他のお客様の迷惑にもなるので、おやめください」くらいの事を言ってもいいと思う。それで「もうこんな店、来ね~よ」なんて言ってきたら、丁重に「ご来店頂かなくて結構です、本日は申し訳ありませんでした。」と出口までご案内すればよい。

これは全ての企業、店に言えることだが、お客様からの評価で悪い点を言ってくれたら、それは宝ものだと考えたい。改善点が明確になるし、もっと良くすることが出来るチャンスでしかない。

だからお客様からの指摘は真摯に受け止めて、成長していく努力をしていこう!

まとめ

どんどんAIやロボット、デジタル世界に変わっていくのは別に良い。私もデジタル好きだし、便利なものは利用したい。

ただ、サービス業に関しては人間とデジタルとわけた方が良いと思っている。デジタル導入で楽になり、その分、他に時間やお金を費やせるのなら問題ない。でも、デジタル化することで客側が不便に思う事も増えてきたと感じるし、何だか寂しい世の中になってきたとも思う。

高級ホテルや旅館、飲食店が接客関連にデジタル系を導入はしていないと思うのだが。

それだけに高級なところはサービスでお金を貰い、客側もそのサービスに満足してお金を払う。逆に他のところはコロナ禍だったのもあり、人員削減しデジタル化していったのだろうが、つまらない店が増えた。

金額的には高級店のマネは出来ないが、接客だけなら高級店のようなサービスは出来ると思う。それが出来たら常連さんも増え、仕事も楽しくなるのだ。

自分だったら行きたい!と思う店を目指して、素敵な接客が出来るようになるヒントにでもこの記事がなったら嬉しい限り。

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ABOUT ME
香月
香月
50代主婦
服飾の専門学校を出たあとアパレル業界で頑張っていたが、一度目の結婚が大失敗!体壊すわ借金背負うわで、その後、色んな仕事を経験。 お陰で大抵の事は一人で対処出来る冷静で可愛げのない女に。(笑) 二度目の結婚をして約15年、まぁまぁ平和な日々を過ごしている。 自由になる時間も出来てきたので、ブログを始めよう!と思ったwordpress初心者(*- -)(*_ _)
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